サイレンサー
サイレンサーは車体の直線的なデザインを引き立たせる新設計の専用デザイン。大胆にスラッシュカットされた三角断面のチタニウム製シェルに、バーチカルレイアウトの異型ディュアルタイプのアウトレットを持つドライカーボン製エンドキャップがリアビューを印象付けます。
DB5から続いていたセンターアップタイプから、右側シングルのダウンタイプとし、重量マスを低い位置に集中させ車体重心に限りなく近づけました。水冷ハイパフォーマンスマシンとは思えない軽快でニュートラルなDB7特有のハンドリングに貢献しています。
サウンドはDUCATIと一線を画すDB7独特のライダーに高揚感をもたらすアグレッシブなサウンドです。
SUSPENSION
フロントフォークは、マルゾッキ・コルセ製φ43mm DLCコート(Diamond Like Coating)フルアジャスタブルR.A.C.倒立フォークを採用。レッドのアウターチューブがボディーやフレームのレッドと相まって華やかで、独特の雰囲気を漂わせます。
日本市場には、傑作ユニットとして定評のあるOHLINS製φ43mmR&Tフルアジャスタブル倒立フォークを装備した日本独自モデル「DB7S」もビモータ社の理解と協力により設定出来ました。
リアサスペンションは、DB7専用に開発されたエクストリームテック社製。ジュラルミン削り出しパーツで構成されたダンピング調整部は、低速側、高速側の独立調整が可能な最新のフルアジャスタブルタイプ。アルミ削り出しの高剛性ボディーとリザーバータンクにリブをもたせることでユニットの冷却を促し、安定した性能を発揮します。サスペンションユニット上側をスイングアームにエキセントリックマウントし、下側はスイングアームを挟んでピヴォットシャフト外側に取り付けられたジュラルミン削り出しのステップサポート兼用のマウントプレートで保持されたプログレッシブリンクにマウント。

車高調節はスイングアーム側マウント部にエキセントリック式を採用したことで、素早い調節を可能にしています。
新設計フレームと、優れた前後のサスペンションシステムによってもたらされる車体からの密度の濃いインフォーメーションは、ライダーに不安を感じさせる事なく、コーナリングに求められる多種多様な要求に確実に応えていくという緻密な計算から生み出されています。
「繊細で強力なブレーキ性能に負けない車体の剛性」
「一次旋回時に求められる、自然な倒し込みと素直な回頭性」
「二次旋回時では、しなやかな車体が生むリアステア効果の高まりによる優れた旋回性能」
「不安なくトラクションをかけられる素早い立ち上がり加速性能」
これらコーナリングに求められる、あらゆる機能を高次元に可能にし、ライダーに曲がる事の面白さを「快感」として教えてくれます。またメカニカルで美しい機構は、機能と魅せるパフォーマンスの両方においてトップクラスのエクィップメントとして何物にも似ていない、DB7だけの特徴でもあります。
BRAKE SYSTEMS
フロントブレーキシステムは、brembo製ラジアルマウントモノブロック4ピストンキャリパーをビモータ製削り出し一体式フォークボトムにマウントし、φ320mmセミフローティングダブルディスクがセットされます。ビモータ製削り出しレバーを採用した、brembo製ラジアルマスターポンプとの組み合わせによりコントローラブルかつ強力なブレーキングを可能にします。
リアブレーキには市販車では類を見ない、放熱性や反引きずり性能に優れたレーシングタイプのφ220mmフローティングディスクを装備しています。
DB7にはサーキットでの使用も想定した高性能なブレーキシステムが当然のように装備され、フレーム、サスペンションとの計算された組み合わせにより、エンジンの機能を最大限に活用する事が出来ます。
WHEELS
ホイールは、ビモータ製新デザインの超軽量アルミ鍛造ホイールを装備。慣性重量軽減による加減速性能の向上と路面追従性能の向上。さらにはサスペンション性能の向上、ジャイロ効果軽減によるハンドリング性能と回頭性能の向上等、バネ下における軽量化は四輪車とは、比較にならない程のメリットをもたらします。シャープなY字10本スポークデザインをブラックに仕上げたことで、車体の華やかなレッドとホワイトに対し、足回りを引き締め、精悍なイメージを表現します。
COCKPIT
ドライカーボン製パネルによるコンパクトでクリーンなクローズドタイプデザインは、またがった瞬間にDB7が特別なモーターサイクルであることを教えてくれます。ドライカーボンの空間に多機能のダッシュシステムを配し、削り出しのトップブリッジの輝きをアクセントに加えた、コックピットはメンタルな部分にも軽快な操作感をイメージさせてくれます。

ダッシュシステムは、最も重要なタコメーターには針の動きが視認性に優れたアナログ表示と、その動きを追いかけるように、残照機能で直前のピーク回転を知らせる円周配置された赤色LEDバー表示の併用方式としました。さらに、シフトライトをメーター右下に配置し、視線を僅かに動かすだけで瞬時に認識出来る視認性の良さを、確保しています。
昼間でも視認性の高い液晶ディスプレーには、時計・気温・距離・メンテナンスインフォメーションを表示し、サーキットユースにおいては、最大20周のラップタイムを記録し、更に各周回での最高回転数、最高速度を走行後見直す事が出来ます。
ダッシュシステムに搭載された様々な機能は、グローブをはめたままで操作する事を想定した2つのボタンで操作する事が出来ます。
使いやすく、様々な情報が手に取るように把握出来るビモータ製のダッシュシステムは、使う程にその機能が楽しく、ライダーと車体との距離を近づけてくれる重要な役割を持ちます。